こんにちは!w2ソリューションの長岡です。今回は以下のような方を対象に、私が実務で使用しているパフォーマンステストツールを3つ紹介したいと思います。
パフォーマンステストを依頼された人:「上司からパフォーマンステストをして欲しいとお願いされたけど、何をすればいいのかな?パフォーマンステストを行うときはどんなツールを使用すればいいのかな?」
この記事を読むことで、目的に応じて最適なパフォーマンステストツールを選択した上で、パフォーマンステストを実行することができるようになります。
それでは、私が実務で使用しているパフォーマンステストツールを3つ紹介していきたいと思います。
PageSpeed Insights
まず始めに紹介するのはPageSpeed Insightsです。PageSpeed InsightsはGoogleが提供するWebページのコンテンツを解析して、ページ速度スコア(点数)とページの読み込み時間を短縮するための方法を提案してくれるツールです。
使用場面
例えば画像サイズの圧縮などの施策を行ったときに、施策実施前と実施後でページ速度スコアの変化を確認して、施策に効果があったかを判断するための判断材料として使うことがあります。
スコアが向上していれば施策に効果ありと判断して施策を実施するための機能の導入を行い、反対に変化があまりないようであれば、PageSpeed Insightsから提案されている読み込み時間を短縮するための方法を確認して、別のアプローチでスコアを向上させるため施策を別途行うといった感じです。
コンテンツ全体のパフォーマンス性能を確認したいときにおすすめのツールです。
使用方法
Webサイト表示を高速化 Google PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)を理解しよう
Chrome DevTools
次に紹介するのはChrome DevToolsです。Chrome DevToolsはChromeに搭載されている開発者ツールです。
使用場面
Chrome DevToolsはできることが多岐にわたるので、人によって使用場面は異なることが予想されます。
私の場合は、Chrome DevToolsのNetworkタブで、TTFB(ブラウザがWebサーバーに対してリクエストを送信して、データの最初のバイトを受け取るまでにかかる時間)を確認するときに使用します。
アプリのクエリチューニングを行って、Webサーバーからのレスポンスが早くなっていることが期待されるときにTTFBを確認することで、チューニング実施前と実施後でどのくらいレスポンスが早くなったかを確認する時などに有効です。
PageSpeed Insightsでページ速度スコアを確認して効果検証することも可能ですが、PageSpeed Insightsはコンテンツ全体の効果検証に向いているため、アプリ単体のレスポンス性能を確認する場合はChrome DevToolsの方を使用しています。
使用方法
Chrome DevToolsを使いこなそう! Web開発に必須なブラウザ開発ツールによるデバッグの基本
Apache Bench
最後に紹介するのはApache Benchです。Apache BenchはApache HTTP Serverに同梱されているWEBサーバの性能を計測するツールです。Apache Benchを略して「ab」と呼ばれることもあります。
使用場面
Webサーバーがどれくらいのリクエストに耐えられるかを検証する際に使用します。
abではn人が同時にサイトAにアクセスするというテストを実施することができ、現状でどのくらいのリクエストをWebサーバーが一度に捌くことができるかを簡単に検証することができます。
実際にどんな場面で使用されるかというと、サイトAで近頃セールを実施する予定があり、前年度の実績からセール時には同時に5000人アクセスすることが見込まれた場合、現状何人同時にアクセスすることができるのかを確認する時などが考えられます。
その際に実際にabテストを行い、5000人以上耐えられないことが分かったらWebサーバーのスペックアップを行うなどといった判断をするための判断材料として使用することができます。
Webサイトの負荷テストを実施したいときにおすすめできるツールですが、DOS攻撃としても使用できるツールなので、使用する際の取り扱いには注意してください。
使用方法
まとめ
- PageSpeed Insightsはコンテンツ全体のページ速度が改善されているか確認する場合に使用する
- Chrome DevToolsはアプリ単体のレスポンス速度が改善されているか確認する場合に使用する
- Apache BenchはWebサーバーに対して同時にどのくらいアクセスできるかを確認する場合に使用する
実際に私が業務で使用しているパフォーマンスツールを3つ紹介しました。ページの速度やサイトに同時アクセスできる人数はECにとっての生命線なので、ECに携わる方であればサイトパフォーマンスの計測方法を知っておいて損はないと思います。紹介したもの以外にもパフォーマンスツールはたくさんありますので、様々なパフォーマンスツールを実際に使用して自分の目的とする計測に合ったものを探してみてください!
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